治療内容のご案内

鍼灸の起源は、古くは石器時代に、人々の生活の中から自然と生まれたと考えられています。2000年以上前に中国で書かれた鍼灸の専門書には、すでにその治療方法や原理など詳細な記述をみることができます。


日本の鍼灸は、大陸からの仏教伝来とともに、飛鳥・奈良時代に始まり、独自の変遷をたどってきました。明治維新以降、西洋医学の影響により鍼灸は大きく変わり、現在、科学で理解できるような刺激中心の方法、部分的な治療がほとんどとなっているのが現状です。

しかし、こうした現在、中国の古典に基づいた鍼灸本来の治療法が、当院の行う経絡(けいらく)治療です。

気の流れる十二経絡に、気が過不足なく平らに巡っているとき、健康であると考えています。はりとお灸は、全て気の調整のため、正気の不足しているところには補い、正気の働きを邪魔する余分なものは取り除くために使います。ですから、痛みを伴うようなはりや熱いだけのお灸の必要性がないのです。



治療室


治療には、一番つらい症状についてもちろん詳しくお伺いしますが、病の本質を知るために睡眠・食欲・お通じ・おしょう水なども合わせて問診いたします。

そして脉(みゃく)・おなかの状態・皮膚のつやなどを診察して、体質・体力・症状・全身の状態を充分に把握し、経絡のアンバランスを発見します。このアンバランスを調整することが、生命力を強化する根本的治療となります。
 
たとえ多くの症状を抱えていても、それはその方お一人の身体に起こっていることであり、全てが関係し影響しあっています。経絡治療はその人全体を診ることができ、即治療に結びつく証や刺激量などの治療方法を個別に合わせることができます。これは、言葉での要望だけを聞くことではなく、身体に合わせることであり、本当の全人的医療なのです。



治療の流れを簡単に説明します

1 問診     

 一番つらい症状や気になっていることなど、お話を伺います。


2 着替え    

 Tシャツ・短パンに着替えて頂ます。診察はもちろん、治療では肘から先・膝から下のツボもよく使いますので、時計や靴下・ストッキングははずしてください。また、お腹も診ます、お腹を出せるようにしておいて下さい。


3 診察・診断  

 ベッドに仰向けで寝てお待ちください。問診の内容に合わせて、体質やお身体の状態を知るために、もう少し質問させていただきます。そして、触診・腹診・脉診を行い、治療につながる証を決めます。


4 治療      

 証に基づき、本治法と呼ばれる治療をします。これは経絡治療でもっとも大切な治療方式で、手足の重要なツボにはりをします。

 続いて標治法と呼ばれる治療をします。身体の反応や患者さんの訴えにより、その部分に現れている所見に基づいて対処していきます。


5 治療の判定    

 治療中にも触診・腹診・脉診を行い、その都度身体の反応を伺い治療の判定をします。
 最後の判定で良い状態となれば終了です。



はりは痛くないの?
はりは髪の毛より細く、
経絡治療では深く刺さないので、
痛みや不快感はほとんどありません。
むしろ、心地よい感覚があります。


はりをしている様子

お灸は熱くないの?

知熱灸は温かいお灸で、とても気持ちのいいものです。

練りもぐさや棒灸といって、
直接肌に置かず、治療者が手に持って
ツボに近づけるものもあります。

熱を通すお灸は、少しチッとする程度で、
後もほとんど残りません。

治療の間隔は?

 症状の程度や経過により、治療回数や期間は異なりますが、一般的に急性の症状は短期間に集中的に、そして慢性の症状は週に1〜2回(大人の方の場合)治療するのが理想的です。

 東洋医学には「未病を治す」という考えがあり、病気にならない、そしてなりにくい身体をつくるために、定期的な治療をお薦めします。



受診上のご注意
 脉を診ながらの治療ですので、心身を落ち着かせ、それからの開始となります。
 現在ある症状、そして体調の変化をお話ください。
 使用している薬があればお知らせください。
 治療を受けた日は、身体に負担となるような無理な激しい運動 ・飲酒・長時間の入浴などは避けるようにしてください。